不動産統治失敗の典型的な例でお話します。
まず、失敗について定義したいと思いますが、
まずは利益が出ていないことです。
不動産投資は、投資という単語が入っていますが、
不動産賃貸業とも言い経営となります。
経営である以上、プラスにならなければ、意味がありません。
しかしながら、不動産投資の物件を販売している会社は
プラスにならない物件も販売しています。
では、プラスにならない物件をどのようにセールスして
販売しているかと言いますと、
・税金対策に
・将来の年金の代わりに
・資金が少額でもできます
その物件の種類ですが、価格的にリーズナブルな投資で、
ワンルームマンションを販売しています。
特徴として、幅広い層の方に銀行が融資してくれますので、
収入があれば額に関係なく、始められると言われています。
ワンルームマンションの投資は 、その収支がプラスにはなりません。
特に新築のワンルームマンションはその傾向が強いです。
それには理由があります。
・物件が高価である :比較的都心の中心部にあるので、賃貸需要はある。
・物価価格に対して、収入が低い :単身向けワンルームなので、家賃は低めである。
・投資用の借り入れのため、金利が高くなる傾向にある :住居用に買うわけではないので、
住宅ローンが使えない。
おおむね、このようなことが理由に挙げられます。
具体的な数字ですが、 物件が割と高価であるり、
新築のワンルームマンションでも2,000万円~3.000万円くらいです。
家賃収入は、通常の木造アパートと比較すれば、高めを狙えますが、
それに比較して、物件価格が高いので、利回りとしてはかなり低くなります。
ワンルームマンションを賃貸した場合、どのくらいの家賃が見込めるかです。
都内としても10万円の家賃を取るのは、かなり厳しいと考えられます。
単身者の賃料として支払える額は限られているからです。
仮に10万円として、年間120万円ですですので、利回りとしては、
物件価格が2,000万円として6%です。3,000万円ならば、4%です。
では、物件価格が2,500万円、利回り5%、年間の家賃収入が125万円とします。
物件を購入する場合、投資用のローンを組むことになるのですが、
借り入れの金利は、どのくらいになるでしょうか。
通常、銀行からの借り入れ金利は、1.0%から4.0%の間に入ると思いますが、
ただし、ワンルームマンションへの投資の場合、3%台と考えるのが妥当と思います。
仮に、3%で2,500万円を借りたとします。そうすると、毎月の支払が10,5401円となり、
家賃収入でローンは払いきれないということになります。
その他の経費としては、修繕積立金として数万円を管理組合などに支払います。
また、家賃の集金と督促などの一般管理で5%程度を管理会社に支払います。
仮に経費のトータルで20,000としても、年間24万円の赤字ということになります。
つまり、ほとんどの新築ワンルームマンションの投資はマイナスの投資になります。
それでも、販売会社は売り込んできますし、買う方も大勢います。
それは、
・将来の年金に
・税金対策に
と言って儲からない物件を売ってきていることに他なりません。
もし、仮に将来の年金が不安だったら、個人年金型の保険もありますし、
投資信託のようなリスクの少ない投資を検討された方が良いかもしれません。
あくまで、セールストークであることが考えられますので、注意が必要です。