不動産投資の初心者が物件を購入する場合、どのように行えば良いでしょうか。まず、自己資金について考えます。自己資金とは、たとえば物件価格の10%を銀行に入れるいわゆる頭金と、物件を購入する際の仲介手数料、ローン手数料などの諸費用との合計金額を言います。
仮に1,800万円の自己資金を使えると仮定して、10%を頭金として銀行に入れて、8%を諸費用とした場合は、1億円の物件を9,000万円の融資を受けて購入することになります。もし、同じ比率で900万円の自己資金を持っていると仮定すると、5,000万円の物件を4,500万円の融資を受けて購入することになります。
この比率で購入できれば、安定的に不動産投資が行えて、新築から中古の物件まで広く選択できる可能性があります。資金に余裕があるならば、10%の自己資金は用意した方が良いと言えます。ここで重要なことは、90%の融資を受けることですが、90%の融資が得られるかどうかは、個人の給与所得の状況、銀行のそのときの方針などで変わってきます。これは、A銀行とB銀行でも異なったり、同じA銀行でも支店で異なることもあります。このような銀行の融資条件は、常に動いていると考えておいてください。
さて、ここでは10%の頭金を投入することを前提に話してきましたが、頭金を入れないいわゆるフルローンで購入することもあります。この場合は、諸費用だけ負担して物件価格の100%を借りることになりますが、果たして可能でしょうか。
これも、個人の給与所得の状況、銀行のその時の方針によって可能となります。但し、この場合の融資条件で、借入金利については、頭金を投入して物件を購入する場合に比べて高くなる傾向にあります。その場合、金利が高い分返済額が上がるので、物件の利回りは高めを狙う必要が出てきます。その理由は収支バランスをよくするためです。
物件を選択する場合に一番考慮するべきは、その物件を購入するための融資条件と言うことができます。仮に金利が低くて、頭金を投入できるならば、利回りが多少低くても収支バランスをとることができます。それに対して、頭金が投入できずに金利を高く設定しなければならない場合は、その分利回りを高くする必要があります。
物件を購入する場合、収支バランスをよくすることは、必ず行わなければなりません。さらに、金利が低くある程度の自己資金を投入することができると、よりリスクを小さくできて、キャッシュフローも取れる物件を購入することができます。