不動産投資のサブリースについて、お話しします。サブリースとは、それを行う会社が不動産所有者から、物件の一棟を一括で借り上げて運営の全てを一手に行うことを言います。サブリース会社は、不動産所有者から決められた管理手数料を受け取る代わりに、物件に空室が発生した場合でも、家賃収入から管理手数料等を差し引いた残りを、不動産所有者に支払います。この家賃収入は決められた期間は一定ですが、決められた期間毎に見直しが入るのが一般的です。
サブリースのメリットとして、不動産所有者は家賃収入の10%から20%程度の管理料をサブリース会社に支払いその残りが不動産所有者に支払われるので、安定経営ができる
ことによります。例えば、物件に事故があり部屋が長期にわたり空室になった場合でも支払われるとされています。
しかしながら、一般的な管理会社のサービスとして、家賃の収集、督促、クレームの一時窓口等であれば、家賃収入の5%程度が相場ですが、サブリース会社の手数料は10%から20%と言われているので、収入がかなり圧迫されることになります。そのため、費用対効果を十分にシミュレーションしてから導入するようにしましょう。
前述したように、この決められた家賃収入は、定期的に見直しが入るのですが、その期間が具体的に何年間なのかも確認しておく必要があります。その他の細かい条件として、
・敷金、礼金
・更新料
・固定資産税、都市計画税
・共用部の電気
・現状回復費
があります。その中で、敷金礼金、更新料はサブリース会社の利益になると考えられます。固定資産税等の税金、共有部の電気、現状回復費は物件所有者の支払いになると考えられます。また、初年度の数カ月については ”フリーレント”が設定されている場合もあり、その期間は減額されると思います。
サブリースを導入している物件の特徴として、最初の想定の家賃収入は高めの設定になっていることがあります。それは、高めに設定しないと、融資する銀行側から見た場合に、収益が出ないと見られ融資が下りないことがあるのです。その場合、最初の家賃の見直しのときに、大幅減額ということが起きるのです。
繰り返しになりますが、契約の内容を隅々まで確認して、費用対効果を考えて導入することが大切です。