不動産投資の利回りとサブリース~サブリースの落とし穴とは?

不動産投資の利回りとサブリースについて、お話しします。サブリースとは、オーナーがサブリース会社に運営その他を任せるサービスです。サブリース会社からはオーナーに入居者からの家賃収入の90%とか80%などの、決められたサブリース料を差し引かれた残りが支払われます。それは、決められた一定期間は定額で、空室があっても減額はされません。 

 さて、減額がない決められた一定期間は、サブリース会社や、その会社の契約内容によって異なるので、一概に何年とは言えないのですが、一般的には2年毎に家賃の見直しが入ります。もし、仮に当初の満額家賃を100%として、見直しの時に満室の家賃が70%と仮定した場合、こんどは70%を基準に10%~20%の管理料を差し引かれた家賃が、振り込まれます。導入時の満額家賃を基準にすると、その56%から63%を振り込まれることになります。 

 細かい契約を見てメリットがあると考えるならば、導入するのも良いと思います。しかし、一般的にはそれほど大きなメリットはないと思われます。基本的に不動産投資の利益は新築時の家賃収入の30%と考えられ、年々家賃下落とともに減少するのが一般的です。つまり、サブリース会社に支払う管理費がオーナーの利益を圧迫するからです。 

 利回りの意味については、他の記事で説明していますので、そちらを見て頂きたいのですが、不動産投資の利回りは物件のタイプ、構造、築年数、場所によって変わります。都内23区か東京近郊なら、数%から十数%まで幅広く存在します。 

 ここから、サブリースを含めた利回りについて言及します。サブリースは空室があった場合の保険のようなものですからサブリースを導入しても決して利益が増えるわけではありません。なんらかの理由で異常な空室が発生した場合の保険ということです。 

 利益を出すための概算の方法として、イールドギャップのお話し他の記事でしました。イールドギャップは6%以上ないと利益はでないとその記事では書いています。もし、サブリースを導入すると、利回りは1%から2%程度悪化するので、同じ利益を得たいのであれば、その分利回りが高い物件を選択する必要があります。 

 金利が2%とすれば、それにイールドギャップの6%を足します。さらに、サブリースによる利回りの悪化分をプラスすると、利回りが9%から10%の物件であれば、サブリースを導入しても利益は残る計算になります。 

 サブリースは保険のようなものですから、新築のうちから空室が心配な物件であれば、購入しない方が良いです。また、サブリース会社は利回りの高い物件はサブリース契約をしないのが一般的です。つまりサブリース会社は損をしない物件にサブリースを付けて管理費を利益としているのです。中古物件にサブリース会社はおそらく契約をしてくれません。 

 時々、中古物件の売り出し物件にサブリース付きとあるものがあります。よく見ると解約できないとかできるとか書いてありますので、注意が必要です。中には”家賃確定”みたいなキャッチフレーズが書いてあるのですが、未来永劫家賃が確定しているはずがありませんから、注意をしてください。 

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